●プロフィール●

●6月24日(金)昼・夜

陶芸家
十五代 沈 壽官氏

朝鮮陶工 四百年の命脈

ちん じゅかん

 1598年、豊臣秀吉の朝鮮出兵の帰国の際に、薩摩に連行された多くの陶工の中に初代沈当吉がいた。陶工達は陶器の原料を薩摩の山野に求め、やがて薩摩の国名を冠した美しい焼物「薩摩焼」を創り出した。薩摩藩主であった島津家は、陶工達を手厚くもてなしした。姓を変えることなく相伝で李朝陶芸の秘伝を今日に伝えている。十五代沈壽官は1959年生まれ。早稲田大学卒業。‘88年イタリア国立美術陶芸学校を修了。‘99年に十四代存命中のまま、十五代壽官を襲名した。